[我看見一匹灰馬]
--林芙美子

我的故里的穀倉已遠去

櫻花皆綻放的月夜我跑向港邊
朦朧的月色下帶著我紅色的《流浪日記》
頸上纏著我白色的頭巾
那是喜愛的汽船的我
然而…
卻在拘留所的窗邊,弄傷了我的手
看到我遙遠的故鄉的灰馬
「父親!
「母親!
「請你們保重!」我大叫

在這幕景象中我開始遺忘
沮喪地走著
一匹灰馬!
啊,從我的視野中
牠已經一點一點地消失了
青灰的馬!

我的故里的穀倉已遠去
而如今
父親的臉
母親的臉
清晰地浮現
在我故鄉的風景中
關愛我的人終究
是我勉強糊口的雙親
還有荒廢的穀倉中
那匹青灰的老馬

所有令人頭暈目眩的噪音,消失吧!
我是否該騎著灰馬,
蜿蜒地穿越林間繞著那荒廢的房子遊玩?
在這陣濃濃的鄉愁中
真傻!真傻!真傻!
在拘留所的窗邊
我聞到遠方穀倉的味道。




[蒼馬を見たり]

古里の厩は遠く去つた花が皆ひらいた月夜
港まで走りつゞけた私であつた朧な月の光りと赤い放浪記よ
首にぐるぐる白い首卷きをまいて
汽船を戀した私だつた。だけれど………
腕の痛む留置場の窓に

遠い古里の蒼い馬を見た私は

父よ

母よ
元氣で生きて下さいと呼ぶ。

忘れかけた風景の中に
しをしをとして歩む
一匹の蒼馬よ!
おゝ私の視野から
今はあんなにも小さく消えかけた蒼馬よ!

古里の厩は遠く去つた
そして今は
父の顏
母の顏が
まざまざと浮かんで來る

やつぱり私を愛してくれたのは

古里の風景の中に

細々と生きてゐる老いたる父母と

古ぼけた厩の
老いた蒼馬だつた。

めまぐるしい騒音よみな去れつ!
生長のない廢屋を圍む樹を縫つて
蒼馬と遊ばうか!
豐かなノスタルヂヤの中に
馬鹿! 馬鹿! 馬鹿!

私は留置場の窓に
遠い厩の匂ひをかいだ。


[歸鄉]
--林芙美子

眺望著故里山與海,我啜泣著
離鄉很久之後我回到了老家
昔日陪我扮家家酒的小孩
扮演我「丈夫」的小孩
如今成了大樹一般的青年
用鐵圈箍著洗澡用的大木桶
他的鐵鎚聲響徹整個小村

曾與我在斑駁的土橋上一起勾著小指的人
聽他們講已去了不知名的國度。

當我從種滿橘樹的小丘上眺望大海的時候
我是否該大喊一聲「嘿!」
村民們,我村裡的朋友們
說不定全會出來回我一聲吶喊


[歸郷]

古里の山や海を眺めて泣く私です

久々で訪れた古里の家

昔々子供の飯事に

私のオムコサンになつた子供は

小さな村いつぱいに ツチの音をたてゝ

大きな風呂桶に タガを入れてゐる

もう大木のやうな若者だ。

崩れた土橋の上で
小指をつないだかのひとは
誰も知らない國へ行つてゐるつてことだが。
小高い蜜柑山の上から海を眺めて
オーイと呼んでみようか

村の人が村のお友達が

みんなオーイと集つて來るでせう。


[哀歌]
--林芙美子

鄰居們
親戚們
戀人們
他們怎樣對待我?

如果我生活中的飲食得不到滿足
我所繪製的漂亮花朵全死淨了
雖然我想快活地工作
但在各種流言蜚語之下
我痛苦地蹲在地下縮成好小

我試著高高仰起手臂
但他們不都會出賣這位可愛的女孩嗎?
我不能總是抱著玩偶保持沉默

就算我飢餓了
或失業
我也不會嗟嘆
以免被幸福的人蹙眉相向

縱然我痛苦的吐血而死
大地也絶不會停止它的運行
他們準備著一枚枚維持健康的子彈
在櫥窗裡
有一球球鬆軟的烤麵包

啊,多麼輕快美麗如鋼琴的聲音
那是個我從未體驗的世界

霎時間
我想大喊一聲:天殺的!


[苦しい唄]

隣人とか
肉親とか
戀人とか
それが何であらう――

生活の中の食ふと言ふ事が滿足でなかつたら
描いた愛らしい花はしぼんでしまふ
快活に働きたいものだと思つても
惡口雜言の中に
私はいぢらしい程小さくしやがんでゐる。

兩手を高くさし上げてもみるが
こんなにも可愛い女を裏切つて行く人間ばかりなのか!
いつまでも人形を抱いて沈默つてゐる私ではない。

お腹がすいても
職がなくつても
ウヲオ! と叫んではならないんですよ
幸福な方が眉をおひそめになる。

血をふいて悶死したつて
ビクともする大地ではないんです
後から後から
彼等は健康な砲丸を用意してゐる。
陳列箱に
ふかしたてのパンがあるが
私の知らない世間は何とまあピヤノのやうに輕やかに美しいのでせう。

そこで始めて

神樣コンチクシヤウと吐鳴りたくなります。


(這幾首詩是荻譯的,我負責潤飾譯文,也參考了Janice Brown的英譯本。)
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